第23話

はぁ、ヒールだし、床にドレスの裾はついてるから歩き辛い、、、。



「うわっ」


「あぁ、さっきのお嬢さん。大丈夫ですか?」


「えっ、あ。ありがとうございます」



助けられてしまった。こんなところで会ってしまった。



「お手洗いに行こうとしてたんですか?」


「あ、はい」


「ご案内しますよ」


「え、いや、大丈夫ですよ?」


「遠慮せずに」


「わっ」



私には拒否権がないらしい。困った。



「あの、お手洗いは、本当にこちらですか?」


「ええ、そうです」



いや、絶対に違う。お手洗いはパーティー会場を出てすぐ左、なのに今私は右の方に連れられている。



「あのっ、ほんとにっ」


「では」



彼が急に振り向いたと思ったら、私は意識を失っていた、

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