第35話
「はーい」
『苦労してるみたいだね。萌?」
「え?なんのこと?」
『萌のクラスメイトだよ。俺に好意を持った女生徒に萌に好意を持つ男生徒。本当面倒な奴しかいないね?』
「…なんでわかったの?』
『秘密〜』
「あ、そうだ。爽?」
『なあに?』
「今更なんだけど…。ごめん。私後悔してるよ。もう」
『なにが〜?』
「この高校にしたこと。…案外爽がいないと寂しい。入学前は離れた方が…とか思ったけど、そんなことないみたい。ごめんね。爽の気持ち考えなかった」
『わかってくれて嬉しいよ。でも入っちゃったことはどうしようもないんだから、早くこの最悪な3年間を終わらせないとね?』
「うん!」
『じゃあね。またかけるよ』
「待ってる!」
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