第14話

『多一side


「それじゃあ,お昼を作るから待っててね。香と多一で仲良く遊んでてね」


「うん」


「はーい!」



よし、聞いてみよう。



「ねぇ、パパ」


「なあに?」


「パパってさ、ママのこと大好きだよね」


「うん?そうだね。それがどうかしたの?」


「パパ、僕のことどう思ってる?


「どうって?」


「僕のこと邪魔とか、思うの?」


「そこまでは思ってないよ?それに千夏が大切なら僕にとっても大切だから。でももし、多一が千夏を泣かせたら、その時は、ね?」


「、、、まぁ、安心してよパパ。泣かせるなんてしないからさ。それに僕も守ってみせるよ」



いいなぁ。パパは。ママと出会えるように産まれられて。きっと僕もパパに産まれてたらママをお嫁にしてる。まぁ、でも子供として産まれられただけラッキーかなぁ。



「そっか」


「うん。あ。なにして遊ぶ?」


「んー。なんだろう?なにがいい?」


「じゃあ、僕にも技を教えてよ」


「技?」


「だってパパ仕事に行く前とかお風呂に入る前とか、色々やってるじゃん。それ、僕にも教えて」


「そんなの教えたら千夏がびっくりしちゃうよ」


「教えて、僕にも」


「、、、いいけど今はだめ、夜に一緒にやろ」


「わかった」


「お昼できたよー」


「今行くね」


「はーい!」



僕もママが大好きだよ。パパには色々と敵わないけど。

                 』

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