第35話
「それでは始めます。私がよーい、初めと言ったら初めてください」
「-−−初め」
全速力のようなスピードで走る人は流石にいないようだが、リレーだと思っているのか、抜かされると抜かすという状況が一部見られる。だが、周りに気を取られている暇はない。
一定の速さをできるだけ保ち、呼吸の乱れを少なくしなくては。残りは4分。あと少し。この時間を乗り切ればとりあえずは大丈夫だろう。
「止め」
「ふー」
「お疲れ様恵梨」
「うん、衣千夜もお疲れ様」
ほとんどの人がぐったりとしている。ペース配分とは意外と難しいものだと思う。いつも家で練習はしていたが、同じスピードを数分間保つと言うのは簡単なことではないと思い知った。
「それでは次に外へ移動します。着いてきてください」
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