第10話
「お風呂あがったよ〜、衣千夜入ってきていいよ」
「うん、入ってくる」
「衣千夜って好きな子とかいないのかな」
だってさ、もし好きな子あるなら私の家になんて泊まってちゃだめじゃん。大丈夫なのかなぁ。それとも私のことが好き、とか?
まさかね。私はそうだったら嬉しいけど、ね。これこそ夢の見過ぎが。
「お風呂ありがとうってあれ」
「スースー」
少し衣千夜を試させたください!あの、起きてるけど、起きてるけどさ、なにしてくるか気になるじゃん!試して、ごめんなさい、、、。
「恵梨が寝てる。初めて見た」
あれ、名前なんて久々に呼ばれた。
てか、初めて見たって、そりゃ人間ですから寝ますけどね!
「このまま俺のになってくれないのかな」
「え!?」
「ふっ、ほら起きてた」
「ちょ、ちょっと待って!その前の言葉の方が気になる!」
「んー?なんのこと?」
「とぼけないでよ!ちょっと!」
「ね、さっきさ、大切な人に思い変えて物語を解けばって言ったよね。俺がその時に考えたのはさ、恵梨だよ」
「んあ!もう!照れる!照れるから!」
「うん、知ってる。照れ屋で泣き虫で甘えるのが苦手で笑顔が素敵で夢のために頑張ってる」
「もう!いいから!、、、で?」
「ん?で?って?」
「私のことが、好きなの?」
「うん」
そんな満面の笑みで言わないでよ。
「そい、なんだ」
「え?返事は?」
「返事?」
「遠回しに告白したんだけど」
「え、そうなの」
「うん。返事、ほしいなぁ」
「する、するから!肩を揺すらな!」
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