第2話

朝5時43分起床。


眠い。疲れた。でもそんなことは言ってられない。



今日は土曜日だと言うのに出かけなくてはいけない。



昨日の夢の現場はきっと学校近くのカフェの外。


受験勉強ができないじゃないか。まぁ、時間があってもしないが。



昨日の天気を見た感じ太陽が低かった。きっと朝だろう。なら急がなくちゃいけない。



いた。この場合、男の子がぶつからないようにしようか。指輪を渡さないようにするか。どうするのがいいのだろう。


なんて考えているともう男の子がそこにはいた。あと数十秒でぶつかるだろうというところ。


あ、いいところに植木鉢がある。指輪をこれで拾おうか。よしそうしよう。


「ちょっと見せて」


「もちろんいいよ」


「っきゃ!」


やっと

「大丈夫ですか?」


「え!?」


「ごめんなさい。綺麗な指輪を植木鉢で撮るなんて」


「そ、そんなことはいいのよ!ありがとう!」


「ほんとにありがとう。私がもっと気を付けていればよかったのに」


「いえ、いいんです。はい、どうぞ」


「ありがとう」


「ほんとにありがとう」

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