第34話

「はぁ、、、宿題もうやだなぁ、、、」



涼しいリビングに響く声は私のもので、その姿を見る深凪さんは苦笑している。



「教えてあげるから持っておいで」


「うぅ、、、」


「ほーら」



脱力してしまった私はもう動きたくもなく、深凪さんの方に視線を向けることしかできなかった。



「もう、いやだもん」



幼い子のように駄々をこねる私は年齢的にきついと思う。



そんな私をよそに近づいて来る深凪さんは少しだけ、色っぽい顔をしている気がする。


私は危機感を覚えて動き出した。


だが、その時にはもう遅かったようで、、、。



「つーかまーえた」


「う、、、。は、離してぇ」


「だって楓が動かないからでしょ?」


「い、いや、でも今は、、、」


「今は、なあに?」


「、、、深凪さん、企んでるよね?」


「企む、、、?なんのこと?」



はぐらかされてしまった。でもわかる。これは逃げたほうがいいと。


前にどれだけ苦しんだことが、、、。



遡ること1週間前の休日。


深凪さんは仕事な休みだったので、家にいた。私はというと、二度寝をしてずっと起きて来なかった状況。


すると、珍しく深凪さんが私の部屋に入り起こしに来た。


けれど私も起きたくないので、布団と合体していれば、布団を引き剥がされ、終いには、覆い被された。



「み、深凪さん?」


「なあに?」


「この状況は、、、?」


「楓が起きないから。でも、起きない楓が悪いよね?」


「う、、、」



た、確かに今は12時をすぎるからだけど、、、。



「ん!?」



そうすれば10分くらいはキスで時間が消えた。



今の深凪さんの目もあの時の深凪さんのめも似てる、、、というか同じだからやばい、、、。



「さて、楓はどれだけ耐えられるかなぁ」



ということで、今回は20分でした。

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