3ヶ月前の深凪さんと私
第17話
お葬式の日。私は一度も涙を流さなかった。
お母さんとお父さんの仕事仲間の人たちは確かに涙を流していた。お母さんとお父さんの両親はもうなくなっているから遺影を持っていることしかできなかったけれど。
そして私のことを冷たい目で見ていた。まぁ、それもそうなのかもしれない。自分たちにとっては大切な仕事仲間なのにその娘が一粒の涙すら流さないから、本当に人なのか、なんて思われていたんだろう。
「お嬢さん。君が楓ちゃんだね?」
式が終わると話しかけてきた男の人がいた。この人が深凪さん。
「、、、そうですけど、なんですか」
「俺は黒瀬深凪。これから君を俺の家で住まわせることになるから、よろしくね?」
「、、、面倒なことを押し付けられたんですね。すみません。、、、これからよろしくお願いします」
「うん。よろしくね」
そうして連れてこられた深凪さんの家。1人で住むには広く感じたのを覚えている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます