第16話

深凪さんが来るまで、私は少し考えた。


あの告白に対して結局、付き合うを選んだ私だけど、付き合う、ってなにする?


デート?ハグ?キス?

最終的に結婚?


深凪さんは本当に私とそんなことをしたいというのだろうか。遊び?



「できたよ、楓」


「ありがとう。あの、深凪さん。私と付き合ったけど、、、遊び?」


「んー?何言ってるの?」



そう言って深凪さんは、私が寝てるベッドのすぐそばにあるテーブルにお粥を置き、近づいてくる。



「ふざけないで。俺は遊びで付き合わない」



顔を目の前まで近づけて、真剣に言うから、なにも言えなかった。



「そんな気持ちで俺と付き合うなんて、、、楓こそ遊び?」


「そ、そういうのじゃない!、、、けど深凪さんに詰め寄る女の子って第一印象的に可愛かったし、なんで私なのかなって」


「あー、だってあの人たちってさ、お金目当てだし。ほんと嫌になるんだよねー」


「そ、それ本当ですか!?あの人たち、みんなそんな感じじゃなかったと思うんですけど!?」


「俺との会話に敬語だなんて、久しぶりだねぇ?」


「う、、、。ごめん、なさい」


「うん。それじゃあお粥、どうぞ」


「あ、ありがとう」

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