第2話
この日常が始まったのはたった3ヶ月前のこと。
両親が海外出張に向かうため飛行機に乗っていたところ墜落事故が起き、亡くなった。
確かに人の命がそんな簡単に奪われるなんて思わなかったから、驚きはした。
でも、両親が亡くなっても悲しみは特になかった。
本当に家族なのかと思うほど、関わりがなかったから。
両親共に仕事が大好きで、私のことなどいつも置いてきぼり。だからお互い悲しくもなんともなかったことだろう。
そして葬式で出会った深凪さんは、私を住まわせてくれると言い、私はそれに甘えている状況なのだ。
誰もいない家に挨拶をする。
「行ってきます」
“いってらっしゃい”。いないはずの深凪さんの声がしそうなほどに人の温かみのある家を私は出て、学校へと向かった。
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