第2話
「ふざけないでよ!!」
そんなドスの効いた声が自動販売機の目の前で聞こえてきた。
私はその光景を目にしてしまった。
そして、目の前の怒鳴られている男子生徒と目が合ってしまった。
私はどうしていいのかわからずその場で立ち止まり、話を聞いていた。
「あんたが、あんたが…!」
「僕が何をしたっていうのかな?」
「とぼけないでよ!あんたが、愛海(あみ)の告白を断ったせいで、あの子泣いてんのよ!」
「好きじゃないから断った。それで、僕のどこに非があるの?」
彼の言っていることが本当なら、男子生徒が言っていることの方が正しいと思う。
好きじゃないから断る。それの何がいけなかったのだろうか。
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