第5話父との剣術修行

兄妹でお風呂に入って、昨日の遅れのために集中して勉強していた。


流石に四時間も勉強していると、私も疲れたので修行ばかりしている父の元に向かった。


「パパ~今大丈夫?」


「おう、大丈夫だぞ!パパに会いたくなったか?」


「え…うん!大好きなパパに会いたくなったんだ!お小遣い欲しいな!」


「仕方ないなぁ。三万円でいいかい?」


「うん、ありがとう!パパ大好き!」


対魔人をしている父は稼ぎがかなりあるので、これが天笠家のパパ活であった。


「ところで何買うんだ?」


「えー、下着だよ。お兄ちゃん達の体液ついたの使う気にならないし…」


父は怒りを抑えるようにして深呼吸していたが、顔が引き攣っていた。


(いくら私が美少女でも、お兄ちゃん達のシスコンっぷりには流石にドン引きだけどね)


「あ、それと剣術の修行もしたいな」


「俺も姫香には負け越してるからな、此方こそ頼む!」


父は日頃から命の駆け引きをしているから、修行を大切にしていた。


だが、それ以上に負けず嫌いな性格のようだった。


私は軽いストレッチをしてから木刀を構えた。


「いつでもいいよー!」


「なら、行くぞ!」


父は真剣な顔をして迫る。


父が剣を振り、姫香が捌く。


何度も父が迫り姫香が捌くのを繰り返していると、痺れを切らして父が鍔迫り合いで


押し勝とうとした。


姫香が逆に脱力して父の体勢を崩し、掌底を父の顎に当てる。


フラつく父に対して、右斬上と肩に目掛けて切落をした。


「まだやる?」


父は痛そうにしながらも笑顔で答える。


「嫌…ここまでだな。真剣なら負けていた」


「呪力使われたら真剣でも刃が通らないけどね~」


「本当に惜しい才能だよなぁ。色欲の悪魔に対抗する精神力と言い…」


私は父がいった精神力で思い出したことがあった。


「あ、パパ!最後にお願いがあるんだけど…週に何回か30分だけ森に入って精神修行していい?」


「は…」


父は意味が分からないのか口を開けて唖然としていた。


「いや~私、もっと強くなりたいんだ!」


父は私の真意が分かっているのか、目を細めていた。


少しドキドキしながら父の返答を待っていた。


沈黙が道場内を包む。


「はぁ、今まで耐えれる者がいなかったからこその禁忌だからな。耐えられる姫香なら問題ないさ」


「やった!ありがとうパパ!」


「ただし、時間はちゃんと守れよ!」


「うん、流石に約束はちゃんと守るよ」


(いやぁ…日頃自慰行為は兄達に邪魔されるし、あそこ効率凄くいいからね!今日から楽しも!)


父は言いずらそうに私の下半身を見ながら言う。


「それと、姫香…兄達がお前のノーパン見て興奮するから下着は付けなさい」


今の私の来ている服はパーカー一枚だけだ。


私が履いてないのを動きながらで見えたのかな。


「今、下着の在庫がないから無理!洗濯中なんだ~」


「そうか…分かったよ」


父は諦めたように項垂れていた。


子供が問題児ばかりだと父親も苦労するような…。

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