番外編。

先生、来られましたと言う看護師に連れらて少年が診察室に。


奇跡的に劇的な回復で、

寝たきりから普通の人と同じに過ごせるようになった彼は。


事故からか記憶がない。

それを確認する。


体も確認する。


「大丈夫だな。そろそろ退院だ」

「ありがとうございます。」


まあ、不安だろうが。

うまくやれよ、少年。




少年を診察した直後に。

一組の親子が診察室へ。


内心。因果なものだなあと思いながらどうしたのかを尋ねた。

見た事のある、顔が息子がらと涙ながらに訴えているが。大事なのは。

この子。


こっそりとメモを渡し看護師に指示をして。

出来るだけ冷静を装い、男女と、少年を離す。



「警察だ。」


危ない危ない。

冥界の門へ迷い込んだらからこの世に戻すに手続きと子守がいる。


憎しみ切り未練を失う前に。


とは言え。

今晩も門番仕事か。

何故なら。

男女のそばには。同業者が。


騒ぎが落ち着いたら後の休憩。

院内カフェには、顔見知り。


「彼らはまさか、今晩か?」

「ああ。そうさ、また連勤か?」


休みが無い。


「冥界学生時代の、友人にその顔はないだろう、喜べとは言わないが、おい、塩振るな」


「俺は今晩すりゃ昼夜どちらも3連勤、寝てないんだよ」


「俺ら冥土の役人に睡眠入らないだろ」


「俺は休みたいんだ」


ふと窓外に。

かつては兄弟としていた2人が何か話して笑っている。

無駄に死なれたくないから俺は医師として、この世にいる。


たまには、人助けもいいな。

感謝されはしないが?

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とびらはいつも。 STORY TELLER 月巳(〜202 @Tsukimi8taiyou

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