第4話
憎しみが、止まらない。
怒りで体が震える。
僕はもう、死のうと思いながら、親が見つけた病院で、死にかかっていたんだ。
「最後に聞くよ。未練はないかい?この世に」
「あるに決まってる。だけど体が死んだも同然なんだ。」
俺だけ捨てた両親も。
嫌がらせの言葉で汚れた机も、椅子も。
高笑いするやつらも。
1発殴ってやりたい放題したい。
だが。
何にもできないなら。
要らないかって、あきらめようとしたんだ。
「ほうほう。じゃあ、好きなだけ暴れて、また来いよ。氣の毒な君にプレゼントをあげよう、ただし犯罪者になるなよ。」
「なんだよ、それ。暴力反対ってか?」
「この扉の秘密を見せてあげよう、坊や。」
表面は木の扉。
開けると寒くて怖くて真っ暗で。
絶対に、入ってはならないと身体が訴えるほどに張り詰めた空氣。
歯ぎしり、腰が抜ける。
ああ、尿意が上がって来て危ない。
ぜったい、何かいる。
扉が閉まっても、腰が抜け座り込み固まる僕をオジサンは笑い。そして。引き上げて、立たせた。
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