第二話:「リック」の日常

カキン、カキン・・・・・・・

今日も刃がぶつかる音が響いている。いつからだろうか・・・。世界が‘おかしくなった‘のは。


「はい、今日はここまで。片づけて。」

「はい!」

修業中の現役リックたちが一斉に動き出した。

「はぁ、先生まじ容赦ねぇ・・・。」

そう話すのは齢15、氤井感持(いんいかんも)。彼は、‘気’の属性持ちのリックである。

「こら、無駄口叩く暇あったら早く手伝って。」

そう、注意するのは、齢15、明正暉那(めいせききな)。彼女は‘光’の属性もちだ。

「へい、へい、分かったよ。」


これがリックたちの日常である。一見するとなんら変わりない生活に見えるかもしれない。しかし・・・。

― モワ・・・ ―

全員が一斉に戦闘態勢になる。

「全員‘霧’よ、戦闘の準備をして!」

「はい!」

リックたちが‘飴’を取り出し、口に入れる。その瞬間、あたり一面が光に包まれる。

「はぁ・・・。こんな時に限って・・・。片づけぐらいさせてよね。」

と、言いながら水でできた飴剣を握るのは、齢16、波有湖水(なみゆうごすい)。水の属性もちである。

「今日は、何に化けているでしょうか?」

期待に満ち溢れ、宇宙を展開するのは齢18、衛夜宙斗(えいやちゅうと)。‘星’の属性持ちだ。

「全員、冷静になって。今から、悪喰を探して。見つけ次第殲滅しなさい。いいわね!」

「はい!」

そう言い、リックたちは散り始めた。

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飴剣を統べるもの ねこたん @nekotandao

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