第4話 闇バイト

人間ってのは欲深い生き物なのか、


お金のパワーってのは、人を本当に変えて狂わせてしまう力を持っていて、借金返済しつつもっと稼いで好きな物を色々欲しいと思ってしまい、当時は折りたたみ携帯の掲示板に違法行為で現金を手にするサイトを見つけて応募してしまった。


失敗した今だからこそわかるけど、法律に触れてまでお金を稼ぐのは辞めた方が良い。

若い時の僕は、考えも浅いから被害者の出てしまう事をしっかりと考える事が出来ず応募してしまった。


ここでも述べるが法に触れる悪い事は辞めた方が良い。

真面目に勝るものは無く、

真面目最強である。


最近のニュースで話題になっているSNSやネットでの「ホワイト案件」とか「楽して高収入」とか書き込みがあるのか知らないが当時の掲示板には強盗なんて物はおそらく無く、

車の窃盗、養子縁組、PCの購入代行、パチンコ屋の打ち子、(他にもあったと思うけど忘れた)とかが書き込んであったりして、僕が選んでしまったのは偽造免許を使って他人名義の携帯を購入する事だった。

コレは、公文書偽造、詐欺になります。

この時の自分の感覚は完全におかしくなっていて、

音楽活動やりながら犯罪を犯してるっていう頭の悪い行動を取っていた。


この時にはとっくに客引きは辞めていて、音楽と他人名義の携帯を作る事をしていた。

周りは全員偽名で、他人名義の携帯を使用。

末端達が捕まっても簡単に切り捨てられる感じのシステムだった。


都内にて背景が免許証の色と同じ写真屋で定期的に写真を撮り、免許を作成する人が居て、僕は契約をしに行く末端の駒。


何度かやってると、次第に見てえくるのが同じグループなのかは知らないが、詐欺の電話をする班、ATMで現金を降ろしてくる出し子って奴と、携帯を契約しに行く班で別れていた事を知った。

何故か携帯を契約しに行く班のリーダーっぽい人が必ず他人名義の通帳と偽造免許を持って来てたのでね。


どこかの駅で待ち合わせをして、3〜5人の集団で携帯ショップへ契約しに行く。

正直言って今の時代にそんな事したら警察官に職務質問されて速攻で皆んな捕まるな。笑

当時は路上で誰の名義かわからないプリペイド携帯とかも売ってたりする時代だったから今じゃ考えられないよね。


集合場所は観光地になったが集まるのは都内の駅だったかな。

場所に関しては直接言わないけど、表向きの顔はメイド、アイドル、電気、オタクって感じだけど裏の顔は犯罪者の街ってイメージだった。


ここまで借金も少額になって行き、頭も沸いて、欲も出てたんだろうね。

真面目にやってれば、バンドとバックミュージシャンとして少しは活動出来たのに、バカな自分は何度か続けてしまう。


被害者が個人でなく携帯ショップだった事もあり、その携帯が何に使用されるか深く考える事が出来なかったから、罪の意識が少なかったと思う。

まるでスーパーで万引きをしてた感覚だった。

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