第2話 パチスロ生活からまた音楽へ
特に何も決まって無かった俺は、アルバイト先の友達にパチスロを教えてもらい、暫くパチスロ生活をおくる事になる。
20代で唯一遊んだ時期はこの時期だけで、当時はグループでパチスロ打ってたので、毎回3万円は手堅く勝てた。
そんな生活を知ってしまうとバイトに行く日数も減っていき、
ほぼ毎日パチスロ三昧。
帰ったら家には誰か居て常に遊んでる状態。
今考えると思い出だけの本当にアホみたいな生活を送ってたと思う。
そんな生活を続けてる時に先輩から「お前ドラム叩けるだろ?小遣い稼ぎ感覚の遊びでバンドやろうぜ。」
と誘いを受け、その頃はパチスロも規制とか入り引際だなと思ってたので、バンドをやる変わりにパチスロを辞めれた。
今思うとギャンブル依存症だったのがわかるし、バンドって打ち込める物を与えてもらえたからキッパリとパチスロを辞めれた。
しかし、勝ったお金は新しい機材や服買ったりと湯水の様に消えて行ったな。
まさに泡銭って奴。笑
しかし、この時の判断がこの先のルーツを作ってくれて、自分のスタイルや好きな物が沢山出来るとは思いもしなかった。
まさにラッキーチャンス到来って感じ。
いつかのライブの時、リハーサル終了後に対バン(一緒にライブをする他のバンド)からメンバーに、
「ドラムが居なくなった。引き抜いていいですか?」
メンバーは、
「全然良いよ〜。」
と気軽な一言。
ライブを観て決めてくれとの事だったけど、ボロボロのライブを行って居て、音源を聴くまでは無いかな〜と思ってたけど、
CDを聴いて凄く良い曲がたくさんあるバンドだ。
そう思えて加入する事に。
ここが良くも悪くも自由な人生に拍車をかけて行った。
加入後はいきなりツアーを2〜3ヶ月後に控えていて、その数は3ヶ月で約60本。
客は少なくても全国を沢山回らないと当時はCD売れなかったからね。
「与える側で、与えられる側じゃないから多少のリスクは覚悟して。」
と言われ、言われるがままにキャッシュカードを作る事に。
しかし、個人的にはこんな経験はした事無いしワクワクがとまらないから、楽しみで仕方無かった。
楽しかった反面、地獄の入口にもなったな。
加入してライブを行い、いよいよツアーがスタート。
3ヶ月で約60本も全国各地でライブを行っていて、
バンドがツアー、グッズ、ライブに掛かる費用は無かったものの生活費は自己負担。
ホテルなんて泊まる事は出来ず機材車での車泊のみ。
最初は良かったものの、3ヶ月の生活費が全然無い分、パチスロで勝ってたお金も食い尽くし、こんなスタンスで合間をぬってバイトをしても限界があり、消費者金融のキャッシング枠も使ってしまう。
そうなってしまうと、思考回路もおかしくなってしまい、精神までも打ちのめされる。
正直騙されたと思ったりもした。
そんな感じで1年間で半年以上の日数もライブを行っていて、ようやくメジャー流通でのCD発売が決定した。
ツアー費名目でギャラが出るけど、1つの公演で1000円のみ。
これじゃ高速すら乗れないじゃんって思いながらツアーを行う。
そのペースでライブをやってると当然バイトもクビになる。
借入も出来なくなり、いよいよ八方塞がりになってしまった。
そうなってくると収入が無く音楽を続ける事が厳しくなってきてしまう。
しかし、ラッキーな事にこのタイミングで収入を得る事が出来た1日限りのバンドから、
「色々な人とやったが1番しっくり来た。継続的にやらないか?」
とオファーを申し込まれ、遊びながら仕事になるバンドを始まる事が出来た。
この時が生まれて初めての音楽の仕事だった。
結果が着いて来てからのオファーで嬉しかった。
その後、元々居たバンドには借金が多い為、音楽活動を共に継続する事が難しい事を伝え、何とか音楽を続ける環境を維持する事が出来た。
かなりのラッキーである。笑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます