第9話

神風を継ぎたくないとは思っていない。



ガキの頃からそう言われ続けたせいかそれが当たり前のようになっていた。



ただ、アイツさえそばにいるなら俺は何でも良かった。



なんでもよかったんだ



それなのにアイツは俺から離れた



なんで、アイツは俺から離れたんだ。



あの日、突然別れを切り出され俺の前から消えた



追いかけることもできなかった



君は笑いながら俺に別れを告げた




そんな君に何も言えなかった。










いや、愛しているのに。

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