第30話
「グズグズしている暇はないみたいだな。」
輝神の倉庫からの帰りそんな言葉を呟く
その通りだよ
俺たちに残された時間は少ない
1秒たりとも無駄に出来ない
「なあ、俺らこれからどうなるんだろうな。」
そんな言葉に黙り込む
卒業が近づき、新たな出会いと別れの時期が近付いている
今は楽しいがずっとこのままって訳にはいかない
俺には俺の、みんなにはみんなのやりべきこと、未来がある
変化が苦手なんだ
今の関係が壊れるなんてことはない。
それは確信を持って言える。
だけど、確実に今みたいに一緒に居られる時間は減る
大学に行ったり、働いたりするとそこでの新たな人間関係がある
もしかしたら、こうやってみんなで歩くのも数えるくらいしか出来ないかもしれない
あたり前だと思ってこの時間が当たり前じゃなくなる時が必ず来る
それが嫌で仕方ない
みんなも同じように感じているのか険しい顔をする
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