第27話

「この間のを通して、メニューみたいなのを考えて来た。足りないものを補う形になると思う。」




情報とメニューを驚いた顔で眺める




「あれでこれだけのこと分かったんだな。

もう、お前に敵わねえよ。」




悲しそうな、それでいて、スッキリした顔で笑う




「良い線いってる奴らもいるから、伸び代は沢山ある。

鍛え甲斐があるよ。」



さあ、始めようか



後ろで世間話をしてる槐たちに声をかけて、輝神のメンバーの前へ立つ




色んな思いや敵意、視線が向けられる




誰一人として俺たちを受け入れていない



今はそれで良いさ




「赤の他人の言葉なんて信じられないと思う。

だけど、今君達はそんな事を言っている場合じゃない。」




実際に狙われて怪我人も出ている




「君達を守るためにも付いてきて欲しい。」



何でもいいから武器を手に入れろ



頼れる仲間、喧嘩の強さ



危機察知能力



冴え渡る勘と生き抜く力




自分を守り切る力を養う手伝いをするだけだ




「この人は、俺にとっての恩人だ。

だから、信じて欲しい。

俺に付いてきてくれたお前らだからこそ頼む。

もう一回、俺を信じて飛鳥を受け入れてくれ。」



必死に言葉を繋ぎ、メンバーの前で頭を下げる




かっこいいな



きっと、側からみたらカッコ悪く映るだろう



でも、俺にはかっこよくみえる




誰かの為に恥もプライドも捨て仲間を守る




そんな事をできる人間をかっこ悪いなんて言う奴がいるか

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