第6話

「作さん、俺はここのトップになります。

この家を守っていきます。


だけど、昔のこともあって打ち解けるにはまだ時間が必要です。ただ、俺は父さんや蓮鳳を守って来た貴方たち組員を尊敬してます。だから、もっとうち解けて、信頼し合っていきたいと思っています。」



怖いとか苦手とかそんな気持ちが何処か片隅にある



だから、未だに挨拶しか交わしたことの無い人も少なくない



だけど、そういう人たちとも向き合い組員一人一人を把握しなければならない。



「ほお、坊を若頭に押したんはな久雄たちじゃ。

若、いや來空よりおぬしをと暁蘭に掛け合っておった。」



その言葉に驚きを隠せない



久雄さんを含め、あの人たちは俺を嫌っていると思っていた



組の幹部の立場にいる人たち



昔から俺に厳しく、笑顔なんて向けてくれた事がない



会えば小言を言われ、叱られる



何故かよく稽古を付けてくれたが、いつも手加減なく容赦なく叩きつけられた



そして、最後には俺に恐怖を植え付ける



酷い時は胸倉を掴まれ、壁に押し付けられた事もあった

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