ログ32 世界崩壊

アイパーがひとしきり感傷に浸り、切り替えるまで少々時間がかかった。

落ち着いたのを見計らって俺はアイパーに訪ねた。


「なぁアイパー。Motherはいないって言ったけどさ、他の人間たちはどこにいるんだ?とりあえず俺は今の現状を知るために街かなにかに行かなきゃいけないんだ。教えてくれるか?」


「・・・」


「それもシークレットなのか?」


「チガウ。」


「だったら教えてくれ!俺はここにいる意味が解らない。あんな変な化け物みたいなのがいるところじゃ安全の確保が出来ない。街へ行けば安全も情報も確保できるはずなんだ!だから、頼むから教えてくれアイパー!!」


「・・・イ」


「え?」


「・・・ナイ」


「え?ごめん何て言ってるか聞き取れない!!ちゃんと教えてくれ!!」


「街は全て滅ビタ。誰も生きてイナイ。人間も動物も・・・星も。」


「誰も生きてない!どういうことだ!!」


「この星生物は存在シナイ。動いてるのは。」


「え!!アイパーだけ?なんで?」


「・・・の手によってシタ。」

そう言ってアイパーは俺の傍らに落ちている化け物の亡骸を見た。


「コ、コ、コイツ等によって人類は滅んだのか?」


「・・・Yes.タダ、ソイツはタダの偵察ダ。チカラ何もナイ。ソレでも私を含めて1人デハ歯がタタナイ。」


改めて化け物を見ると頭がないのでわからないが、狼の様な身体から蜘蛛の足のようなものが生えている。


「これが偵察?なんなんだコレ?本当に化け物じゃないか?」


「化け物デス。世界は崩壊シタ。生命皆根絶やしにサレタ。対抗デキタノハ『』ダケ」

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