心配は、いつ晴れますか？

第11話 自分を信じる難しさ

「自分を信じる」という言葉をよく耳にする。周りの人からも、「もっと自分を信じて大丈夫だよ」と励まされることがある。でも、実際にはそれがとても難しい。心配や不安が絶えず頭をよぎる中で、どれだけ自分を信じようとしても、気持ちが揺らいでしまう瞬間が多いからだ。

心のどこかで、「自分ならできる」と信じてみたいと思っている。けれど、過去の失敗や不安な思い出が頭をよぎると、その信念がぐらついてしまう。「もしまた失敗したらどうしよう」「他の人に迷惑をかけてしまうかもしれない」という思考が、いつも邪魔をしてくる。そんな時、自分に対する信頼が一気に崩れ落ちるのを感じる。

特に、新しいことに挑戦しようとすると、不安が一層強くなる。挑戦は自分を成長させる機会だとわかっていても、頭の中で「失敗するかもしれない」という声が響き続ける。その声が強くなると、挑戦すること自体が怖くなり、一歩を踏み出せなくなってしまう。

それでも、自分を少しでも信じられるようになるためには、無理のない小さな挑戦から始めることが大切だと感じている。大きな目標を掲げると、それだけで圧倒されてしまうけれど、小さな一歩なら踏み出せる気がする。その一歩を積み重ねることで、少しずつ「自分にもできるかもしれない」と思えるようになるかもしれない。

自分を信じることは簡単ではないし、すぐにできることでもない。でも、少しずつ自分を信じる力を育てていけたらと思う。たとえそれが小さな進歩であっても、その一歩が自分の成長につながると信じてみたい。

今日もまた、不安や心配が頭をよぎるかもしれない。でも、その不安に立ち向かいながら、少しでも自分を信じるための小さな一歩を踏み出していきたいと思う。そうして、いつか心から「自分を信じられる」と言える日が訪れることを願って。