第2話
目を開けると野原。
いやどこさ。
なんも知らんし。
あれか?ステータスって言ったりすれば出たりでもするん?
とか思ったら目の前に半透明の板が出てきた。
「うっそん…」
なんで出てくるんだよ。
異世界怖い。
---
名前:キヨト
年齢:--
種族:半龍半魔
レベル:1
スキル:召喚 Ama○on 錬金術 ヘルプ
称号:無し
---
まて。色々おかしい。
年齢表記されてねーじゃん。
なんだよ半龍半魔って。
人間やめてんじゃん。
スキルもなんだよAma○onって。
日本にもあるじゃねーかよ。
ヘルプもなんだよヘルプも。
スキルなのかよそれ。
「スゥ…ふー。頭痛くなってきた。1回寝よう、そうしよう。寝てないから分からないことばっかなんだよ。野原だし、お昼寝にもってこいじゃん」
頭痛が痛い。起きたら全部理解できるようになってますように。
---
2、3時間寝て、太陽が真上になったくらいで気がついた。
目の前に明らか強そうなオオカミいんねんけど。
え、どゆこと?
『何してんの?』
「あ、喋れるタイプオオカミさん?どうなってんだよもう俺わかんない」
『いやここ…儂の縄張りなんだけど…』
「あ、そうだよねオオカミだもんね縄張りあるよねごめんね。スタート地点がここだったから許して」
『スター…え?何?どしたん?』
話せばわかるタイプのオオカミさん。
この世界で最初に話した相手は人ですらなかった。
ってかなんだよ喋るオオカミって。なんでもありかよおい。
「え…聞いてくれます?」
『まぁ…暇だし全然儂はいいんだけど…』
「ほんまですか…ありがとうございます…。
自分さっき、あ、寝る前ですよ?にはちゃぶ台の前で女の人と話してたんですよ…」
『はいはい…。ちゃぶ台って東洋のやつかな?まぁいいや、それで?』
「そんで、まぁその時は自分死んでたはずなんですよ」
『うんうん、死んで…死ん!?』
「そしたらなんか異世界に飛ばされてよく分からん種族にされてよく分からんスキル持ってて頭痛すぎて寝てたんですよ」
『まって!?一回死んでんの!?絶対そいつ神じゃん!心当たりしかないんだけど!』
うぅ…話聞いてくれるオオカミさん、やさしい…。
「すいませんね、話聞いてもらって。ここはオオカミさんの縄張りだし、とりあえず誰の縄張りでもないとこ目指します。ありがとうございました」
『いやいやちょっと待ちな?別に縄張りだけど好きにいな?なんか色々大変そうだし』
「え、いいんですか?」
『いいよいいよ、ひとりは退屈だったし』
「ではご好意に甘えさせていただきます」
異世界に来て早々、喋るタイプの大きいオオカミさんの居候になりました。
この世界は俺に対して優遇しすぎてる気がする。 紗倉 伊織 @nekoiesakura
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。この世界は俺に対して優遇しすぎてる気がする。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます