正常 ≒ 異常 

有栖川 櫂

 第1話 包帯 


 「 おはよう 」


そう言うわたしは右腕に血の滲んだ包帯を巻いている 。

まあモチロン絵の具なんだけどねー 。

みんなが わたしを見る 、何見てんの

あんまり効果ないな 、包帯 。


 「 おっはよーー 小瀧さん 」


カバンを乱暴に置いて 隣に挨拶する 。

儚い系女子の 小瀧

まーー関わりたくないけど 、二人ペア組むときとかコヤツぐらいしか余っとらんし…


 「 お早う 、錦木さん 」


本から視線を私に移して 小さく笑った 。

もっと怯えた目をしろってんだよ

何がおはようだ


 「 錦木さん 、今日も 怪我したの? 」

 「 あーー 、いや 、昨日ちょっと襲われただけだべ 、気にしんでええよ 」

 「 傷口開いてるよ 、縫ったの? 」

 「 まあ 、六針ぐらい? 」

 「 大怪我じゃない 」


保健室行く?と聞いてくる小瀧

そういうのじゃないんだよ、マジの傷じゃないし


 「 じゃ 、そうさせてもらうわ 」


そう言って席を立った 、左腕が痛い


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 正常 ≒ 異常  有栖川 櫂 @Ningen_62

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