第7話 007
「おい、起きろ。おい、リョウタ!」
理不尽なほど揺れて起こされた僕は、危険を感じでぱっと目を開くこととなった。この犯人は当然イケメン冒険者改め、アルトだ。一応荷物を確認し、持ち逃げされていないことを確認する。といっても服と水筒しかないのだけれども・・・。
「起きたか?出発だぞ。」
「はい。起きました。」
目をこすりながら適当に答える。だがまだ眠いのは当然の様だ、外は3の太陽が落ちかけている頃だ。地球でいう所の朝の3時とか4時頃に相当する時間だ。
「冒険者の出発は早いぞ!ほら立て!」
僕は慌てて水筒の中身を入れ替えアルトを追う。僕より早く起きて準備を終わらせていたようで、アルトはすでに登山バックくらいのものを背負いやる気満々だ。そして僕の準備を確認するとギルドハウスを後にした。
「お前、ステータスの変更ってしたことないよな?」
「ステータスの変更?」
「まじか?まじでそうだとは思わなかった。ヤバイな。」
「え?え?」
「こっち来い。スタイルは決めてるのか?」
「スタイル?」
「戦闘スタイルだよ。そんなこともわからないのか?」
「ないです・・・。アルトさんは、どうなのですか?」
「ふっ俺は両方だな!とりあえず魔法もできて剣も扱える。それと俺のことはアルトでいいぞ!もう仲間だろ」
お金をもらって雇われている時点で仲間とは少し違うのじゃないかと思いながらも碑石の前に立たされた。
「よし、ステータスを決めろ。」
「はい?」
「うーん。なんだ?石に触れて前衛、中衛、後衛、斥候から選ぶんだよ。1回目は前衛がいいぞ。」
そんな機能初めて知った・・・。どういうことかわからないけど前衛と思いながら碑石に触れると、ステータスの神の軌跡の下に前衛と表示された。
「できたか?」
「はい。」
「今までよくそれで生きてこられたな・・・。」
「・・・。」
「しょうがねぇ。このアルト様が、魔法について教えてやろう。」
魔法、スキルは、碑石を通して覚えることができる。基本的には5つまで習得できるが、6つ以上になった場合は、碑石で使えるものを5つ選ぶか、使える枠自体を増やすからしいのだが枠を増やす方法は、どこかで秘匿されていてわからないそうだ。
そしてライトの魔法は覚えてもいいが、松明や生活魔法があれば不要だし、5つといわれるとその中にはなかなか入らないそうだ。
「ほかに聞きたいことあるか?」
「ありすぎてわからないです。」
「どうすんだ?ライトでもないよりはましだと思うぞ。」
悩んでいると、『ピコン』と音がして僕のポイントが10万程増えた。
「まぁなんだ。とりあえず覚えてみればいいんじゃね?ダンジョンが待ってっるぞ。」
再度碑石に手を伸ばし、ライトの魔法を習得してみる。
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神の軌跡
前衛
1.ライト
ヘルプ Point 132560
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「まぁなんだ。ライトに荷物持ちって完全にただのバックパッカーになるな・・・。」
そういって、僕の前に背負っていた荷物を置くと『パンッ』と手で音を鳴らした。
「よしそろそろ行くか?」
「はい。所で目的地はどこですか?」
「おぉ!やる気が出てきたな。今回の目的地は教会だ!!」
アルト先生の魔法の授業はここで終り、目的地である教会が指さされた。
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