第4話 004
「アブル村ギルドハウス」
こ、これは、異世界で必ずと言っていいほど出てくる荒くれ者達の住処だ。ドキドキしながら扉を開け前に進む、そこには掲示板らしき場所に依頼表と思われる紙、テーブルは長方形や丸という大きさもまばらだ、そして一番奥にカウンターがあった。テーブルに座るもの、立ち話をするものそのほとんどが鎧などの冒険者用の装備らしき物に身にまとっている。これだ!魔法に冒険者ギルド求めていたものを見つけた気がした。僕は緊張しながらすカウンター前に立った。
「こ、こんばんわ、リョウタと申します。旅のものですが宿泊施設と路銀をまかなえる仕事を紹介欲しいですが、どうすればいいのでしょうか?」
カウンターに座っているのは20代くらい冒険者風の男だ。美人なお姉さんではないのは非常に残念だが現実はこんなものなのだろう。
「ああこんばんわ、ギルドに来るのは初めてかな?」
「はい」
「この感じだと旅は初めてかな?説明が必要かい?」
「お願いします。」
カウンターの男が鈴を鳴らしたが、鈴に反応するものはなく多少の沈黙ののちカウンターの男が奥の階段を指した。
「あぁー悪いけど、2階の1番テーブルでギルド説明を行っているからそちらに向かってくれ。」
「わかりました」
僕はぺこりと頭を下げてから階段を上がる。目的の1番テーブルには、40代くらいのおばさんが堂々と座ていて僕と目が合って悟ったらしい。
「もしかして冒険者になるのかい?」
「はい!よろしくお願いします」
「まぁ座りな」
そういいながら自分の隣の席を椅子を引いた。腰掛ける僕を見て言った。
「冒険者なんて碌なもんじゃないよやめておきな。」
「孤児なので行くと所も仕事もなく冒険者になることになりました。」
ものすごく棒読みで答えたしまった。なんというか僕の言葉にはリアリティない。僕が担当だったらダウト!って言っているかもしれない程だ。
「ふーん、にしては、いいものを着てるじゃないか?」
「たまたまです。」
すでにパニックだ。そもそも何がたまたまなのだろう。もうすでに時は決した蛇に睨まれた蛙である。結構な間が開いたが僕からはしゃべれないでいたが、先にこの沈黙を破ったのはおばさんだった。
「まぁいいだろう、この町の碑石は行ったのかい?」
僕は無言でうなずく。
「冒険者は体が資本だよ。最低げん鍛えることは、やめてはだめだよ。」
さらに無言でうなずいた。
「まずギルドについて教えよう、この辺は外に碑石が少ないのもあり魔物がめったに出ない。魔物を倒すような仕事はないから安心しな。」
ならなんでこんなに人が多いのだろう?考える僕を横におばさんは続ける。
「あるのは雑用だね。荷運びや、草むしりに薬草探し、このギルドではそういう仕事がほとんどだね。寝る場所についてここで寝るのもいいだろうね」
言われてみれば、あちらこちらで机に伏せている人を見つけられる。
「食堂も付いているから、食事にも困らないよ。まぁ荷物に気を付けるんだよ。」
「無料ですか?」
「休むのと水はタダだよ」
「・・・。」
「どうしたのだい?」
「食事は、どの程度の値段がするのでしょうか?」
「この食堂だと200でパンとスープが食べられるよ。はっあんたもしかして霧の国の人かい?」
霧の国・・・初めて聞いた言葉だ。よくわからずに考えていると、向こうから教えてくれた。
「最近、どこからともなく人が現れてすごい技術や、知識を持っているものもいれば、町で暴れたりもすると、ギルド本部から連絡があってな、とうとうこの村にも来たというところか?」
「いえ、僕はそんなんじゃありませんよ。ただ、家を出て冒険者家業をしながら旅をしようと思いまして・・・。」
「ふーん。そうかい。ならいいんだ。ここまででわからない事は、あったかい?」
「正直、何一つわからないです。」
「だろうね。冒険者なんてそんな者さ。」
そういっておばさんは何処か歩いて行った。それと同時に僕のおなかはぐーっと鳴ると、考えるのをやめ本能食堂のままにパンを貪ることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます