第2話 ダイバー受付

東京の中心部の千代田区には、一際大きなビルが建っている。

インフィニティと名付けられたそのビルの真下に、まさに、地下ダンジョンが広がっているのだ。


ちなみに、そのビルには、ダンジョンで必要な道具や武器を揃える店舗や、ダンジョン運営委員会の事務所、それから、上層階はタワーマンションであり、ダンジョン運営委員会公認の指定ダイバーなどが多数住んでいるという。


まぁ、道具屋などのショップ以外は俺にはあまり関係の無い話だろう。


とにかくビルに入るとすぐに受付嬢達がにこやかに立つ受付があり、俺はそこで用件を述べた。


「はい。

ありがとうございます。

ダイバーご希望の方ですね?

2階のホールで初心者ダイバーの説明会が行われていますので、ぜひ参加されてください。

あ、その前に、こちらにお名前と住所をお願い致します。

あ、ありがとうございます。

では、こちらが初心者ダイバー様のネームカードですね。」


俺はネームカードを服の胸元に付けて、2階へ上がって行った。


2階ホールには、50席ほど椅子と机があったが、埋まっているのは5席だけだ。


ヤンキーのスキンヘッドの男、黒ギャルキャミソールの女、小柄な60代の男、トドなおばはん、パソコンをする7:3のメガネ…

ろくな人材が集まって居ないようだ…


俺は窓際の席を選んで腰掛けた。


すると、ピンクの髪をツインテールにした小柄な女性が入ってきた。


「みなっさーん!

はぁい!

今日も地下ダンジョンへようこそー♡

私は教官のももこだよん!


よろしくぅー!

って訳でさぁっそく、ダイバーの説明始めてくよー?」


やばい…

変な人だ…


いや、これは正解なのか…?


あの教官で…いいの…?


「おい!

センコー!

ふざけてんのかぁ!」


ヤンキーから野次が飛ぶ。


その瞬間、ヤンキーの机が爆発した。


「うおっっっ!!??」


「あーん、酷い事言うと、爆破しちゃうぞー?

あのねぇ、舐められてるみたいだけど、教官って名乗ってる以上、私もダイバーな訳。

とびっきり優秀なねぇ?

だ・か・ら!

ゆうこと聞かないと、酷い事になっちゃうよん?


ドゥーユーアンダースタンド?」


「お、お、おけー…」


ヤンキーが答えた。


「オッケー!

では、ダイバーについて説明するよぉ!


ダイバーっていうのは、ダンジョンに潜る冒険者または探索者、討伐者とも言うのかな?

とにかく、この地下ダンジョンはぁ、未解の領域がたっくさん、あるの!

ちなみに、今現在解明されているのは、地下43階まで!

何階まであるのかも謎って訳ねえ。


ねっ、ワクワクしてきたデショ?


でぇ、あなた達にはダンジョンに入った時点でジョブが渡されます!

ジョブは運営委員会には報告しなきゃ!だけど、決して仲間以外には言わないこと。

ジョブによってあなた方は様々な魔法や技を使えるようになるよんー!


ここまで、質問ある人ー!?」

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おつとめオーク肉・格安ロングソード・ジェネリックポーションは当たり前!『節約家』のジョブゲットして挑む現代ダンジョン! ココ @coco0728

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