4.授業?を始めます
「誰がどの魔力に適性があるのか診断していきたいと思います!」
皆が「は?」という顔をしているが、話し続ける
「では、まずティさんからいきましょうか!」
距離を詰めて両腕をつかむ
「待っ…、待って!」
抵抗しようとするので、少し力を入れる
「って、力強っ!あと、なんでそんなテンション高いのっ!それと無言やめて!めっちゃ怖いんだけど」
力を緩めようとしないので、しばらくこのままでいることにする
「そこまで力入れてないんですけど、ティさんって力弱いですね」
「いや、ノアさんが強いだけですけど!?」
「手も身長も小さいですし、すごく可愛らしいですね」
そう言うと、顔が赤くなり抵抗する力が弱くなった
「…あれ?じっけ、ゴホン!診断していいんですか?」
反応は返ってこない
(今のうちに実験しときましょうか)
「…こんな顔がいい悪魔に、可愛いって…しかも冗談とかじゃなくて本気で言ってたし。あれ?…もしかして私って可愛い??」
小声でぶつぶつと何か呟いているので、邪魔しないようにこっそりと実験の準備を始める。
「この前作ったリストバンド風腕輪をつけて、その脈に沿って魔力を計りやすくするバッチを貼って…。よし、準備はできました!」
準備ができたので、ティさんを見るがまだ呟き続けている
(これ、今聞いたら反射的にいいっていうんじゃないですかね?)
「ティさん?心の準備はできましたか?」
「え。あ、はい」
「よし!いきますよー!」
「へ?あ、待ってなんの心の準びっ——」
「ポチッ」
ティさんが疑問を言い終わる前にボタンを押す
「なにこれゾワゾワする…」
違和感はあるようだが、電気が流れるなどの問題はないようで安心する
「痛くはないですか?」
「うん。痛くはない…って、え?痛い場合があるの?」
「自分の体でやった時に——いえ、なんでもありません」
ここで切った方が、不安に思って面白そうだと判断したので言うのをやめる
「え?怖い怖い怖い怖い!なんで不安にしてくるの?教えて。いや、やっぱり怖いから教えないで!」
「まあ、そろそろ終わりましたかね?えーっと結果は…」
腕輪を取り外し、結果を見てみる
「ノアさん?無視やめて!ちょっとだけでも答えて!!」
やめてと言われたらやりたくなるので無視を続ける
「緑ですねー。ティさんはバフや植物魔法が得意属性になりますね」
解放すると、ティさんの横にショーさんがくっつく
「ティさん、大丈夫ですか?」
心配そうにペタペタと体を触っている
どちらも小柄なので、愛らしいなと2人を見ている
すると、それに気づいたショーさんに嫉妬のこもった視線が返ってくる
「ちょっ、大丈夫ですからそんなにひっつかないでください!」
耳が少し赤くなっているので照れ隠しだろうが、それに気づかなかったショーさんはショックを受けている
「え!?お、落ち込まないでください。…少しなら、ひっついていいですから…」
照れながら言っている。…ツンデレだ
この2人はもしかしてと思い、黒組の方へ視線を飛ばしてみる
それに気づいた数名が頷いているので、おそらくそうなんでしょう
「…完全に両思いなんですけど、どっちも自分の恋心に気付いてないみたいで、絶妙な距離感なんですよね……」
後ろからこそっと新しい情報が追加された。…やはり両思いですか
「…えっと、あなたは?」
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