第32話「黒翡翠大戦」
月音の暴走から翌日。
「つまり、女装伯爵の正体は宗教組織による犯行だったが、君と話し合いをして和解したと?」
月音は普通に学校に来て生徒会で昨日の出来事を話した
「そうなんですよぉ、本当は国際レベルで問題視されてるジェンダー問題に果敢に立ち向かう勇敢な組織でした。ウチの生徒への強制女装行為を二度としないと約束してくれました!」
「そ、そうか。話し合いで解決したのは良かった」
「で、錦先輩。例の物は?」
「そうだな。後で君の自宅に送っておくよ」
いよっしゃぁぁぁぁ!!
♡♤♧♢
「大変な事になりました」
告死蝶の基地にある会議室に、珍しく告死蝶のメンバーが全員ではないが集まっていた。
メルヘンなエプロンドレスを着た少女No.3『夢蟷螂』。
電動車椅子に乗った眠り姫No.6『眠葉虫』。
鋼鉄の青黒い鎧を着た女性No.7『逆角蝉』。
スキンヘッドでサングラスをかけ、白いスーツを着た男No.8『灼熱蜂』。
常にボサボサヘアーの女教師No.9『酔蜚蠊』。
グレーで蜘蛛の巣をイメージしたスーツを着て目隠しをした若い男性No.2『秤蜘蛛』。
そして、ボスが座る玉座に居るのはNo.JOKER『騙蛾』。
以上7名が会議室に集まっていた。
「秤蜘蛛、昨晩起こった事を説明してくれ」
「かしこまりました」
♡♤♧♢
まず、月音様を中心に膨大なエネルギーが計測されました。
信じられない事に、この謎のエネルギーは世界中どころか、我々が住む地球と言う惑星そのものを包み込む大規模なエネルギーでした。
僕は国連と共に徹夜で調査したのですが、このエネルギーの正体を突き止める事はできませんでした。
アメリカに居る哲百足にも連絡したのですが、アメリカの黒翡翠病患者に、そんな能力は無いと報告を受けました。
一応、月音様が黒翡翠病を発症した時のカルテを哲百足に送ったのですが、明らかにアメリカの黒翡翠病患者を上回る謎の力が働いてるとの事。
そして、我々がずっと隠蔽していた黒翡翠病の存在が世界規模で知れ渡ってしまい。
世界各地の闇組織が日本に集まってるそうです。
国連と共同で調査をしたところ、全部で7つの巨大組織が動いたそうです。
ロシア、アメリカ、中国、イギリス、ブラジル、イタリア、インド。
この7つの国に存在していた巨大組織が日本に向かって進行してるそうです。
アメリカの組織は、骸蝿、魂蛍が止めてくれてます。
イギリスの組織は、重飛蝗が一人で止めてる状況です。
つまり、我々が相手にするのは、残りの5つの組織と言うわけです。
♡♤♧♢
「このままでは、日本が激戦区となり、多くの人々が犠牲になる可能性があります。それだけは何としても止めなくてはならない」
「分かった。ありがとう秤蜘蛛……では、これより告死蝶は、本格的に世界そのものと戦う事とする。月音姉さんの謎の能力の解明も必要だと思うが、各員、警戒を怠るな。以上だ」
メンバーの全員は重い空気になってる中、酔蜚蠊だけは笑いながら言った。
「くはは! とうとう世界と戦う日が来たのかよ! 腕がなるな!」
「ふえぇ、夢ちゃん、戦争とか嫌だなぁ」
「Aaaaa……」
「ふん、ようは邪魔な連中を殴り飛ばせば良いだけだろ?」
『月音ちゃんは、この事態をまだ理解してないのですよね? ならば、ここからは命を賭けた戦いに向けて精進します』
それぞれのメンバーが決意を固め、会議室から出て行った。
「……はぁ、なんで黒翡翠病って、こんなにも危険な病気なんだ?」
「お気持ち、よく分かります。僕もサポートに徹しますので、星音様はいつも通り月音様のサポートをよろしくお願いします」
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