第5話 さよなら、地元。


地元を離れないとマズイと思った自分は

高校から準備をしていた。

バイトをして、お金を少しずつ貯めた。


時には援交もしていた。

1日で9万は行っただろう。

少しずつ、少しずつ、貯めていた。


彼氏もいたが、援交隠しては別れて

その繰り返しだった。

特に依存もしなかったのは

特に好きじゃなかったんだろう。


ただ、必要とされたい

それだけだった。


寂しさを埋めていた。


誰かに見つけて欲しかった。



私の存在意義を。

価値を。


無駄だと分かっていても

馬鹿にされようとも

それが私の生きがいだった。


抱かれた数だけ愛されたい

無駄だと分かっていても

見ていて欲しかった。


愛情が分からないから

愛し方、甘え方も分からないから

精一杯尽くしてみたかった。


不器用ながら

どうしても愛が欲しかったんだ。


「地元を出て、都会に行けばなんとかなる」

そんな頭でいた。


まだ未熟だった。

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