第4話 気付かない傷跡。
幼い、小学5年の頃
当時親友と思えた女の子から教えてもらった
リストカット。
やり方なんて簡単で
カッターの刃を折って、先の方で
引っ掻いて血を出すというものだった。
痛いというより
ぶつけるように傷をえぐった。
カリカリとかいて
バツ印をつけた。
快感だったのかもしれない。
その痛みが、傷みが、好きで
ずっと出来る行為でもあった。
止められなかった。
母親は錯乱状態になり
すぐにカッターの刃を奪い取る。
「だめ!何やってんの!」
何をしてるか自分でもわからない
だけど、奪われた快感は止められず
中学に上がった時は
立派なカミソリで切っていた。
今で言う、イカ焼きだ。
ぶつける感情がない
ぶつける所もない
ただでさえイジメがあって
助けてが言えない自分がいて
その行為が悪いことだとしても
楽しくて仕方なかった。
腕は傷だらけになり
でもそれを見てほしい訳では無い。
隠しながら、切っていた。
大人になった今、あの時の自分は
相当精神が追い込まれていただろう。
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