第3話 自由のない翼。
中学校は手術でギプスをしていたため
「障害者」だとイジメられた。
誰もがなりたくてなったわけじゃない病気
「20歳になったら文字が書けないかもしれないです。」
そう大学病院の先生に告げられた。
出来るならそれは避けたい。
13歳の決断だった。
傷が残ろうとも
せめて腕は使えるようになりたかった。
それがイジメの対象になるなんて
思ってもいなかったんだ。
バカにされ
イジメられ
それでも
リストカットをしても
拒食症になろうと
耐え続けたけど
自殺未遂をしてしまった。
天使に翼が無くなった瞬間だった。
その頃は母親と仲は大丈夫だった為
自殺未遂は大きくニュースになり
学校を休んでる人を特定され、私と判断され
鬼のようなメールが来た。
当時はガラケーだったので
すぐにアドレスを変えた。
もう逃げたくて仕方ない毎日のまま
私は中学校を卒業し
定時制へ入学した。
憎き父親が中退した定時制へ
私は復讐の如く入った。
大した勉強もしていなかったが
新入生代表になった。
僅かながら嬉しかった。
だけど、高校生活はつまらないというか
刺激がなかったのか
私は出会い系サイトの沼にハマった。
男を引っ変え取っかえしていた。
翼は生えないままだ。
自分で自分を汚していき
沼にハマり
どうしようもない
看護師を目指した私はどこに?
やりたい放題
好き放題。
それが楽しくて仕方なかった。
ブランドを身にまとって
そのお金は汚いお金でも
私にとっては存在意義で
今となっては、懐かしく感じる。
いい経験だったのかもしれない。
「伊藤、お前の将来の夢は?」
卒業式の日に先生に言われた。
その問いに応えられなかった。
私が放ったのは
「独りで生きていくよ」
孤独だった。
ただ、孤独だった。
誰かに必要とされたかったんだ。
DVをされようとも。
あぁ、バカみたいだ。
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