第5話:なんでメイド?。
「おはよう〜ミッチ」
「お〜き〜て〜」
今まで僕は未久から未知男って呼ばれてたんだけど、いつの間にか
ミッチって呼ばれるようになった、まあ親しみを込めてなんだろうけど。
「え〜〜頼むからさ〜もうちょっと寝かせてよ・・・」
「本当に寝起き悪いね」
「起きないとまた顔じゅう・・・」
「分かった・・・分かった、起きるから」
僕はしぶしぶ眠気まなこで目をこすりながら上半身だけ体を起こして目の前に
いる女を見た。
「どこのメイドカフェの女の子?」
「おはよう、ミッチ」
「あ、おはよう・・・ねえ、未久・・・なんでメイドなの?」
「見た目だよ・・・ビジュアル大事でしょ」
「あ、そうなんだ・・・来久・・・イメチェン?メイドって?」
「セーラー服でもよかったんだけど、そんなの毎日見てるでしょ」
「他に服たくさん持ってんじゃん、メイド服なんてどうやって手に入れたの?」
「ネットで買った」
「可愛い子はより可愛く、より可愛い子はもっと可愛く、もっと可愛い子は究極的に可愛く・・・いいでしょ、いい目の保養になるでしょ、萌え萌えだよ」
「うん、まあ文句つけるつもりはないけど、でもエッチいよね」
「うん、できるだけエッチいの選んだから・・・」
「学校へ行ってない時は私は、日常的にこの格好で行くから」
「それより起きて・・・起きないとおっきくなってるチンチン折っちゃうよ」
そう言って未久は表情を変えることなく部屋から出て行った。
僕が起きてリビングに降りていくと親父はすでに起きていていつもと
同じようにキッチンテーブルの椅子に座ってテレビを見ていた。
「さ、ふたりとも朝食にしましょ?」
僕も親父も黙ったままトーストをかじりながら、ちらちら未久を見ていた。
「あの、ふたりとも私の顔になにかついてる?」
僕も親父も同時に首を降った。
「あの、この格好が気に要らないのなら元に戻しましょうか?」
僕はすがさず言った。
「反対」
親父がつづいて手を挙げた。
「私も反対」
「じゃ〜珍しいものでも見るみたいに、じろじろ見ないで」
見るなと言うほうが無理だよ・・・だって未久メイドめっちゃ可愛いんだもん。
可愛くてエッチ・・・最強。
「ミッチ・・・私のパンツ見たい?」
「待て待て、親父もいるんだから・・・なんで見せたがるんだか・・・」
「しかも未久のパンツ選んで買って来てるの僕だからな」
「めちゃ恥ずかしいんだから・・・もう次からネットで買おうと思ってんだからさ」
「あとさ、学校でもむやみにスカーめくるなよ」
「男の反応、面白いんだもん」
「他の男にアピールして面白いか?クラス中に私たちに関わるなって啖呵切っと
いて・・・」
「あの・・・・私は先に出るぞ」
朝食のあと親父は早出だって言って先に家を出た。
で、僕と未久がまったりしてたら朝早くから玄関のチャイムが鳴った。
「あら、誰?・・・宅配便?」
未久がドアを開けるとサラリーマンふうの男がふたり立っていた。
「つかぬことをお伺いしますが・・・こちらに未久さんとおっしゃる方がいると
お聞きしたのですが?」
キッチンから見えたその人たちはサングラスをかけた怪しげなアジア人?
日本人じゃなさそうな雰囲気の男たちだった。
つづく。
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