第4話:恋人同士には大事な問題。

でも未久が来てくれて家の中が明るくなったし、美味しいご飯も食べられる

ようになってよかったって思う。


父親のボーナス代わりに僕んちにやってきたけど、正解だった気がする。


「それはよかった」

「私、捨てられるみたいに未知男ちゃんちもらわれて来たけど役に立てて

嬉しい」


「ロボットとかサイボーグとかって基本孤独だよね?」


「そうね・・・派遣されて行く場所によっては過酷だったりするから

恋愛なんてしてるヒマないかもですね、そう言う感情は邪魔になるだけだもん」


「だから私は幸せなの?」


「未知男ちゃんと私って恋人同士だけど、未知男ちゃん人間の彼女

欲しいって思わない?」


「未久が来るまではそう思う時もあったかな・・・」

「もし未久が僕んちに来た時、すでに僕に彼女がいたら、どうなってたんだろ?」


「そうだったらサイボーグの私なんか好きにはならないでしょ?」


「正直、よく分からない・・・でもさ」

「人間の女の子とサイボーグの女の子の違いって?・・・そのことは

触れちゃいけないと思って未久に聞きもしなかったんだけど・・・」


「気を悪くしないで聞いてよ?」


「人間の女の子とはちゃんとセックスできるのはあたりまえのことって

分かってるけど・・・」


「サイボーグって?・・・セックスなんか必要じゃないよね」

「主に労働や宇宙空間での作業やや月での作業に従事したり戦地に赴いたり

することが普通だから・・・」


「そんなことないよ・・・男女のセックスは必要でしょ?」

「風俗に従事してるサイボーグだってるんだよ」

「南極観測隊だって宇宙空間だって、どこでだっそれは必要でしょ」

「特に女性がいなくちゃ生きていけない男性にとってはね・・・」


「なに?・・・未久って若いくせに、そんなことよく理解してんだ」


「一応、私も戦地へ送られる身だったから性教育のすべてはちゃんと受けてるよ」

「実戦教育もちゃん受けてるもん」


「学校で教える性教育とは違うんだね」

「って、未久・・・ちゃんとセックスできるの?」

「でもって、もう処女でもないんだ?」


「ってことは?・・・なんだそれ?・・・え〜とつまり」


「私に性器がついてるかってこと?」


「あはは〜・・・言っちゃった」


「それが知りたかったんでしょ?」

「私たち子供同士の恋愛じゃないんだから、いつまでもプラトニックはありえ

ないよね」


「よく分かってるね」

「あのさ未久が僕んちへ来て、お互い好き同士になってもう1年弱経ってるん

だよね」


「もうそろそ私とセックスしたいの?未知男ちゃん」


「恋人同士ならもうそろそろかなって思って、でもできない可能性だって

あるかなって思って・・・」


「あはは・・・私がサイボーグだから?・・・大事なものがついてないって

思った?」


「普通はそう思わない?」

「まあ、普通はね・・・でもちゃんとセックスできちゃうから安心して」


「そうなんだ・・・なら人間の彼女なんて必要ないな」


「なに?セックスが一番大事なわけ?」


「そうじゃなくて・・・逆にセックスできないってことになったら僕も考え

なくちゃいけないし・・・一生セックスできないなんて我慢できないよ」


「深刻な問題だね」

「セックスできちゃうサイボーグでよかったね」

「じゃないと未知男ちゃん、たちまち風俗に行かなきゃいけくなるね」


「そんなことしたら未久に殺されるよ」

「殺したりなんかしないよ・・・男性としての機能使いもにならなくしちゃう

くらいかな?」


「ああ〜〜〜・・・殺された方がマシだな・・・」


「あ、そうだ、あともう一個・・・未久って成人したら戦地へ送られるの?」


「もう送られることないよ、私の所有権は今寄家にあるんだもん」

「お父さんが行けって言わない限り私は未知男ちゃんのそばにいるから・・・」


つづく。

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