「お前ら、やめろよ。何でこういう時に限って奏と蒼大がいないんだ。」

智尋先輩が機嫌悪そうに言った。

(因みに智尋先輩には、先輩って響き好きだからそう呼べって言われました。)

今日は見回り担当がその2人なのだ。

最近は患部2人ずつ当番制で下の子たち数人を引き連れて見回りをしているらしい。

「つーか、何でお前の兄貴との間にあいつの名前が出てきた？」

「えっ。それは...。」

そんな、好きな人だなんて言えるわけないよ。

「智尋、それを聞くのは野暮ってもんでしょ。」

「大塚先輩！何で？」

「ん？レオでいいよ。姫ちゃん分かりやすすぎなんだよ。」

「はぁ？意味分かんね。」

「好きなやつ呼べって言われたのか。」

え？瑠樹さんとレオさんには気付かれてるの！？

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