第91話

「はぁ。」




私は兄との会話を思い出し、憂鬱になりながら店を出た。




「お兄さんとは話せた?」




「えっ?蒼大...。帰りはいいって言ったのに。」




行きにも蒼大に送ってもらってここまで来た。


百嵐の皆には、私の兄が鬼神の総長っていうことも伝えてある。




「帰りこそ送らないと危ないでしょ。ただでさえ優菜は姫って有名になってきてるのに。」




「ごめん。」




私って迷惑かけてばかり。




「俺は平気。それにしても、溜め息ついて出てきたけど上手く話し合えなかったの?」




「お兄ちゃん、頑固だから。」




「そう。」




「瑠樹さんに、相談しなきゃいけないこともできた。」




「交流会のこと?」




「うん...。」




瑠樹さんだけじゃないや。一番の問題は楪くん。

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