「いや、わたしが一方的に好きなだけだから。」

「は？こんな可愛い祐奈を放っておくやつがいるのかよ！つーか、百嵐じゃないってことは一般人か？俺より弱い奴なんで許さねぇぞ？」

楪くんは強いけど、それは私だけが知ってることだから...。

「強いとか弱いで決めつけるなんて可笑しいよ。それに、誰を好きになるかなんて私の自由でしょ？」

「とにかく、会わないと気が済まねぇ。交流会の時連れてこい。」

何言ってるのこの人！

「その人は百嵐の人じゃないって言って「連れてこねぇならお前を無理矢理にでも連れ戻すからな。」」

「そんな、理不尽な！」

「じゃあ、そういう事だから。今週の土曜日。楽しみにしてる。」

お兄ちゃんはそう言って店を出て行ってしまった。

所謂、言い逃げをされた。

「お兄ちゃんのバカ！」

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