第86話
彼と約束してから一週間後
「お待ちしてました。」
「...あぁ。どうだった?」
「会うそうです。」
「はぁ。そうかぁ。」
「場所と時間はどうしますか?」
彼と、いろいろ予定を決めて私が優菜にそれを送ることになった。
それと不便だから、連絡先も一応貰っておいた。
「じゃあ、金は置いてく。」
「良いんですか?まだ会っていないのに。」
「この店は信用できるって誰もが言うからな。」
「そうですか...。では、遠慮なく。」
私は彼に微笑んで、ケースを受け取った。
この店の信頼は悠吏さんあってのもの。私は少し手伝わせて貰ってるだけだ。
「どうかしました?」
彼からケースを受け取ると、彼が口元を手の甲で抑えていたのでどうしたのかと聞いた。
「は?いや、(無自覚とかうちのと同じでタチ悪いな。)何でもない。」
「そうですか、では。妹さんから返事が来たらご連絡します。」
「頼んだ。じゃあ。」
さて、優菜に連絡しますか。
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