第83話

優菜side



メールは私の知らない人からだった。





"私は情報屋のユズと言います。



貴方の兄と言う人が私のところに来て貴方の居場所を聞きにきました。



会うかどうかは貴方次第です。



お返事お待ちしてます。"



そんな内容だ。




実は、私はここに偽名を使ってきている。



私をここの学校に行かせてくれた人が情報を隠してくれているから、お兄ちゃんの仲間の人達が調べても分からないはずなの。



だから、お兄ちゃんは情報屋にまで手を出したんだ。



会ったら連れ戻されるに決まってる!




"会いません!絶対会いません!"



私は咄嗟にそう送った。





――――――――




「優菜、近々交流会があるから、そこでお前を姫として紹介する。」



今は放課後で百嵐の倉庫。



楪くんは百嵐じゃないからここにはいないんだ...。




「分かりました。」



瑠樹さんが言うには同盟を組むために最近は隣県のチームとよく合うらしい。





瑠樹さんは名前で呼ぶようになったのかって?


この前、須藤先輩って言ったら気持ち悪ぃって言われたから名前でさん付けで呼ぶことになったんだ。



楪くんも何かきっかけがあれば良いんだけど。



って、私楪くんのことばっかり考えてるような...。

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