第3話 スーパーダーリン☆ガチャ
「スーパーダーリン☆ガチャ...???」
二兎が指差した先にあった変なガチャガチャ。
【カプセルの中にはアナタの理想の彼氏が入っているかも!?】
普段なら無視するところだけど、今はなぜか無性に惹かれてしまう。
お姉ちゃんみたいに、私も理想の彼氏がほしい!!!
値段を見たら1回500円だった。
財布を見たら小銭は400円しか残ってなかった。
「ねぇ、小銭だったら持ってるでしょ?二兎、100円ちょうだい。」
「は?お前正気かよ、でもまぁ今日もメシ奢ってもらったしな...。」
二兎から100円を受け取ってガチャガチャを回すとSSRと書かれたシールが貼ってある虹色のカプセルが出てきた。
こんなカプセルに理想の彼氏が?でもSSRなのはちょっとうれしいかも。
さっそく開けてみようとしたが蓋が固くてなかなか開かない...。
「二兎、これ開けられないから開けてよ!」
「だりぃ~」
「わかった、もうこれからは絶対にごはん奢らない。」
「ちっ、しょうがねぇな...」
カプセルを渡そうとする前に二兎は私に近づいてきて、私の手を包み込んでカプセルを開けようとする。
いや近い近い!!!でも力が強いし手もすごく大きい、やっぱり二兎も男の人なんだな...はっ!私ったら今こんな奴にキュンとした!?マジでキュンのムダ遣い!!!
そんなことを考えているうちにカプセルは開いて、私は思わず目を閉じてしまった―――
目を開けると、元いた場所とは全然違う場所にいた。
ここは、学校...???
さっきまで手の中にあったカプセルも見当たらない。
自分の姿を確認するとなぜかセーラー服を着ていて、マシンガンを肩から掛けている。
足元を見るとそこには学ランを着た二兎が転がっていた。
「二兎!!!」
「ん~、あと5分...」
コイツ、この状況でなんで寝てるの?さっきまで一緒にカプセル開けてたのに!
でもとりあえず生きてるみたいでよかった...とホッとする。
「二兎、起きてよ!なんか私たちよくわからない場所に来ちゃった!」
「ん~?」
「服も学生服に変わってるし、これどうなってるの???」
「ふぁ~...」
「二兎!!!!!」
ようやく起き上がった二兎はしばらく周りを見渡したあとにこう言った。
「あ~、ここ、異世界だわ。しかも俺が書いた小説の中の世界っぽい。」
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