第9話 見なければ良かったのに。
知人に、
「霊が視える」
って言い張る人がいて。
「誰もいない部屋に、走り回る足音がするの。軽い足音だから、きっと犬か猫ね」
「私、路上で死んでる猫ちゃんがいたら、必ず埋めてあげてるから。きっと着いてきたのね」
そうは思えなかった。だってある日、
「人を呪い殺そうと思った」
って、真顔で言ってきたもんな。その人。目が全く笑ってなかった。あ、コイツマジでやってるな、と思うような目だった。適当にあしらって、その日は別れた。
その人の末路は言いたくないんだが。
走り回る足音が犬や猫じゃなかったんだな、とは思ったよ。
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