第123話

「そういう言い方やめろよ」



「じゃあ、なんていうのさ?」



言い争いが始まる。



「ねえ、ちょっと待って、みんな落ち着いて!」



委員長がなだめても一度火がついたものはなかなか消えようがない。



全員が互いに自分の不満や不安をぶつけ合っていた。



「このままじゃ俺達があいつらのとばっちりで殺されちまうんだぞ!」



「だからって人を殺す?」



「でも、もう私達1人殺してるんだよ!」



「だいたい悪いのはあいつらだよ、あいつらがいなかったらそもそもこんな事件は起きてなかったんだ!」



「そ、そうだよね、私たちははっきり言って犠牲者だよ、巻き添えくってさ!」



「でも、警察に捕まらないかな?」



「前のやつはうまいこと自殺になったけど、今回うまくいくかどうかわからない」



「言われてみれば、人を殺して警察になんて捕まったら人生終わるよね……」




「何もしなくても呪い殺されたら人生終わるよ」




私がぼそっと言うと全員がこちらを見た。

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