若宮早苗11
第117話
翌日学校に行くと教室の雰囲気は今までと違って少し明るくなっていた。
翔が死んだことでみんな呪いは終わったと思っているようだ。
でも、安心するのも束の間、次の恐怖がみんなを襲う。
呪いはまだ生きているということを改めて思い知らせるために。
クラスメートの佐藤さんが自殺した。
家には両親の遺体もあり、調べた結果、佐藤さんが殺したということがわかった。
遺書のようなものがあり、自殺した佐藤さんは両親が化け物に見えると書き記していた。
テレビやネットのニュースが勝手に細かいことまで知りたくもないことまで教えてくれる。
この佐藤さんの件を聞いた時、委員長が私のところに来た。
「ど、どういうことなんだろう、呪いはもう終わったんだよね?」
委員長の仲良し2人も一緒だ。
「終わるわけないんじゃない?だってまだ2人共ピンピンしてるじゃない」
委員長が佑真と結奈を見る。
あの2人も呪いが終わったと思っていたのに、こんなニュースを聞かされ、神妙な顔で座っていた。
2人が考えていることを私にはわかる。
翔のように今度は自分たちが殺されるのではないか?
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