第102話
「てめえか?これ仕切ってるのは」
「違う、みんなで決めたこと」
「ハッハッハッハッハッハッハッハッ、何を決めたんだよボンクラどもがよ!」
「裁判だよ。これから裁判を開く」
「はッ!?裁判」
「お前のせいでクラス全員、学校中が呪われてる、だから生贄にする裁判」
「ハッハッハッハッハッ、笑わせんなよ、なんだよ生贄ってよ?」
「石井くんがお前の命を欲しがってるから」
「何言ってんだ、テメー、薬でもやってんのか」
虚勢を張っていても翔の顔には明らかに冷や汗が浮いていた。
「佑真!結奈!黙ってないで何とかしろよ!なあ!頼むよ!」
「悪いな翔。俺もこれしかないと思う」
「何言ってんだ!!てめえら2人だって仲間だろ!!石井をいじめてただろうが!!」
「私ああいうの好きじゃなかった、ただしょうがなく付き合ってただけ」
「はぁ?今更そんなことが通るかよ!?ふざけんなよ!!自分だけ助かろうっていうのか!!」
結奈の言葉に翔が呆れたように言い返す。
「それよりも、てめーらいい加減に離せよ!!痛―んだよ!!ぶっ殺すぞ!!」
「そいつを黙らせてしばりあげろ」
私がガムテープを放り投げると声を抑えつけている男子のうち2人がガムテープで床の口を塞ぎ、体をぐるぐる巻きにした。
その様子をクラスメート全員は無言で見下ろしている。それは異様な圧力を生んでいた。
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