第98話
しかし、画面には改めて「早くしろ」という催促の文字が映るだけだった。
「お願いします。助けてください!」
「許してください!」
「石井様、許してください!」
みんな半狂乱になったかのように口々に叫ぶ。
私はその様子を内心せせら笑って見ていた。
みんなの悲痛な訴え掛けも虚しく画面は「ブツン……」という音と共に消えた。
「どういうことなの?」
「私達やっぱり許されないの?」
「ハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!あんたら虫が良すぎるんだよ。今更許してくれって言って、はいそうですかってなると思う?」
「じゃあ、あの2人を裁いても私たちは殺されるの?」
「今そんなことを考えてもどうにもならないでしょ、石井くんが早くしろと言った……だったら言う通りにすればいいんだよ」
「そうだよな、まずは俺たちが反省して誠意を見せないと」
「そうね、口先だけだったらなんとでも言えるもん」
佑真と結奈が、ナイスな発言をした。
まあ、おまえたちはそれでも許されないけどね。
是が非でも死にたくないクラスメートは一気にその発言になびく。
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