第58話

私は楓の気性を想像してみた。



おそらく、そんなことには耐えられないに違いない。




恐怖を感じていても……それでもやつらは虚勢を張って今晩学校に集まるだろう。



その時何が起きるのか、今から想像してワクワクする。







家に帰ると私は制服から私服へ着替えると、テーブルの上に置かれたお金を取り、コンビニに弁当を買いに行く。



両親は共働きをしていて、世間体をとても気にする人だ。



だから私が学校に行きたくないなんて言うもんなら、この世の終わりのように悲観して次に怒り出す。



家は裕福なのだが私自身は生き辛かった。



家の中に外にも心安らぐ場所はない。



常にビクビクして半、自分を殺す毎日。




両親がいない1人で家にいる間も決して心が安らぐことはない、学校でのこと、今までのことは自分の頭の中にフラッシュバックする。



寝ている時も同じで、私に浴びせられた苛烈な体験は悪夢として蘇る。

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