第52話

私は他の教室でもおかしな映像が流れたことを話した。



「みんなも聞いてるでしょう、私達の教室だけでなく、他の教室でもあの映像が流れたって」



全員押し黙る。



「私たちのクラスだけじゃないんだよ、呪われてるのはそんな時に私達だけが呪われてないなんてあり得ると思う?」



でも私は呪われていない、だってこれは私と石井君の呪いだから。



でも、そのことをこの子達に話すつもりはなかった、話す気もない。



それでも私は今この子達が必要だった...




「呪いって言えばさっきのあれはなんだよ?どう考えても普通じゃないよ」



「カラスがあんな人を襲うなんて初めて見た、やっぱり呪いなの?」



「まだわからないよ。もしかしたら誰かが、石井君の死を利用してるのかもしれない」



私は4人が話していることを黙って聞いていた。



私は呪いだと思う。



あんなこと人にどうにか出来ることとは思えない。



さっきのカラスの襲撃は呪いを知っている私ですら驚いた。あんなこと人には無理だと思う。



「私たち、本当に呪われてるとしたらどうしたらいいの?」



「本来なら自殺した現場にお供えをしたり、手を合わせたりするのが一番なんだろうけど、あいつらに目をつけられるから、そんなこともできない」



「じゃあ、どうしたら?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る