第46話
「私も知らないです」
怯えたふりをしながら私は他の二人と同じように答えた。
あのカラスが襲ってきたことは人がどうのこうのできることじゃない。
それなのに楓は、あれが誰かの仕業と考えているのだろうか?
「まあいいや。そのうち誰がやったかわかるだろうし……それまであんたらクラスの奴らを見張るんだよ。私らになにか言ってる奴はいないか?変な動きはないかってね。田村と徳井にも言っとけ」
「はい」
楓は私たちの返事を受けると、翔が持っていた人型を手に取った。
「この、木の皮で作ってるところがなんかひっかかるんだよなあ……」
手に取り頭の上にかざして見つめる。
「あっ……木の皮でピンときたぜ」
「でしょう?私も今わかった」
楓と翔が互いに人型を見ながら言う。
この二人が人型からなにをわかったのか、私にはわからない。
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