第45話

「あんたらを呼んだのはそのためだよ」



ふいに楓が私たちに言う。



「チッ……!最初から呪いとかうさんくせーと思ってたんだ」



楓が舌打ちしながら言った。



「百音の話を聞いて、やっぱりなって思ったよ。こんなの人が作ってるにきまってる。幽霊が一々こんなもん作るかっつーの」



「たしかにな」



翔が手に持っている人型を見ながらつぶやいた。




「誰かが百音の部屋に置いたっていうの?どうやって?」



結奈が楓に聞く。



「人の家なんていくらでも忍び込めるんじゃない?その気になればさ」



「でも――」



言いかけた結奈を楓は制すると、こちらを向いた。



「あんたらじゃないよね?」



楓が大きな目を見開いて私たちに聞いてきた。



結奈と翔も私たちを見る。



「ち、ちがいます」



「私じゃありません」

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